モータの特性
■誘導式モータ特性
1、一般的に小型インダクションモータは電磁誘導による回転するモータです。モータの起動・回転にはコンデンサと電磁気が重要になります。起動トルクは大きくありませんが、構造がシンプルで高い効率で連続回転させることができます。
2、単相モータは回転方向を変えることができます。回転方向を変える時はモータ停止後に切り替えを行なってください。
3、三相モータは三相電源により回転します。高い効率と起動トルク特性を持ち合わせています。
■リバーシブルモータ特性
1、リバーシブルモータは回転方向を頻繁に変えることができるようにモータ後端に簡易ブレーキを内臓しています。簡易ブレーキの構造はブレーキ板にブレーキシューをコイルスプリングによる常時圧力で動かさせます。簡易ブレーキの働きは以下のようになります。(参照:図1)
2、簡易ブレーキの保持トルク・オーバーランについては下表をご覧ください。ご使用の環境により数値が異なる場合がありますのでご注意ください。
3、レバーシブルモータはインダクションモータのようにコンデンサにより起動し同様の特性を有しています。瞬間的な回転方向切り替えに対応できるように高い起動トルク特性があります。
■保持トルク・オーバーラン表
相数 |
寸法 |
出力 |
モータ型番 |
保持トルク |
オーバーラン |
|
mm |
W |
N.cm |
Kgf.cm |
回転数 |
||
単相 |
60 |
6 |
2RK6 |
0.5 |
0.05 |
4 |
70 |
15 |
3RK15 |
1.3 |
0.13 |
5 |
|
80 |
25 |
4RK25 |
1.5 |
0.14 |
5 |
|
90 |
40 |
5RK40 |
4.0 |
0.40 |
6 |
|
60 |
5RK60 |
|||||
90 |
5RK90 |
|||||
120 |
5RK120 |
■無励磁動作型電磁ブレーキ付けモータ特性
1、動作構造及びメカニズム
無励磁動作型電磁ブレーキ付けモータはコイルに電圧をかけるとスプリングにより押されていたアーマチュアが吸引されます。そしてアーマチュアとブレーキラインイングの間に隙間が発生してモータが回転します。コイルの電圧を切ると、アーマチュアとスプリングによりブレーキライニングに圧力をかけることにより制動力が発生しモータは停止します。(注:図3)
2、電磁ブレーキ特性
交流による無励磁動作型電磁ブレーキで、モータとダイレクトに接続されています。電力解除と同時にモータ瞬時停止し負荷を保持します。保持トルクは0.05〜2.0Nmです。電力解除後、保持力を有する構造となっており、予期せぬ電力解除時の安全ブレーキとして適しています。頻繁な回転方向の切り替えができ、1分間に6回程度の停止ができます。(3秒以上の間隔を開けてご使用ください。
モータとブレーキ部には同じ電源・交流電源を用いることができます。
※上記数値はご使用環境によって必ずも同じとは限りません。ご使用の際はモータケース表面温度が90℃以下となるようにご注意ください。
3、起動時間・制動時間特性
電磁ブレーキ付けモータの起動時間は、モータの起動時間に電磁ブレーキ解放時間を加えたものです。制動時間は電力解除後にモータが完全に停止するまでの時間となります。モータ起動時間、制動時間やオーバランはごしよう機器の組み合わせや環境により異なりますのでご注意ください。
■表2電磁ブレーキ(パワーオフ作動式)
相数 |
寸法 |
出力 |
電圧 |
周波数 |
電流 |
入力パワー |
保持トルク |
オーバーラン |
|
mm |
W |
V |
Hz |
A |
W |
N.cm |
Kgf.cm |
回転数 |
|
単相 |
70 |
15 |
110 120 220 230 |
50/60 |
0.091 |
8.20 |
0.50 |
50 |
3.5 |
80 |
25 |
||||||||
90 |
40 |
||||||||
60 |
|||||||||
0.111 |
10.0 |
1.00 |
100 |
||||||
90 |
|||||||||
120 |
|||||||||
100 |
120 |
||||||||
140 |
|||||||||
200 |
0.144 |
13.0 |
2.00 |
200 |
|||||
三相 |
60 |
6 |
220~230 |
50/60 |
0.073 |
6.60 |
0.25 |
25 |
|
70 |
15 |
380~415 |
0.073 |
6.60 |
0.25 |
25 |
|||
80 |
25 |
200~230 380~415 |
0.091 |
8.20 |
0.50 |
50 |
|||
90 |
40 |
||||||||
60 |
0.046 |
8.20 |
0.50 |
50 |
|||||
90 |
200~230 380~415 |
0.111 |
10.0 |
1.00 |
100 |
||||
120 |
|||||||||
100 |
120 |
0.056 |
10.0 |
1.00 |
100 |
||||
140 |
|||||||||
200 |
200~230 380~415 |
0.144 |
13.0 |
2.00 |
200 |
||||
0.144 |
13.0 |
2.00 |
200 |
■スピードコントロールモータ
1、モータとコントコールのセットで使用し簡単に接続ができます。スピードは歩テンションメータにより簡単に調整が可能です。モータを瞬時停止させる機能はついておりません。
2、コントロールにより以下の範囲でスピードの調整ができます。50Hz: 90-1400 rpm. 60Hz: 90-1700 rpm
3、過度の温度上昇を避ける為にモータを長時間低速状態でご使用にならないでください。